ピピピッ…ピピピッ…

あーわぁあ…。大きな欠伸が出た。
なんだか疲れがとれてないな。
浬のやつちゃんと帰れたか?
まぁ、いいや準備しよう。

ささっと支度をしてリビングへ向かった。

『お袋、おはよう。』

朝ごはんの準備しながら顔を向けた。

『あっ、仁!おはよう!早く食べちゃって!
会社に遅れるわよ!』

『うん。親父は?』

『朝稽古しに離れにいるわ。』
まだ、朝稽古なんかしてんのか…。

『元気なこったぁ。』

『健康の秘訣よ!昨日も呑んできたの?』

『あぁ。浬と遅くまで呑んだよ。
浬だけ潰れて帰ってった。』