私の恋のヒーローは


絆「降谷 恭斗はそんな人間ではない。
あの男は私をからかってるんだ。」

七海は私の手を握り
真っ直ぐと私の目を見つめた。

七海「俺はお前だけを見てるのに
どうしてお前は気付かないんだよ。」

その言葉は、降谷 恭斗が初めて私に
絡んできた日に言った言葉だった。

そういえば、妹の影響で
あの男は私の小説を読んでいた。
だから、スラスラとあんな言葉が
言えたのか。

七海「もしも、降谷くんが
本気でそう思ってたら
絆はどうする?」

絆「分かりきった質問をするな。
私はあの男に毛ほどの興味もない。」

でも、だからってやっぱり私は
降谷 恭斗の事を好きにはなれない。

あの男の気持ちがどうであれ
これが私の素直な気持ちだった。