私の恋のヒーローは


喜ばしい事に私が掲載している
Web小説の会社から
書籍化の話が何度か来ていた。

でも、私はその全てを断った。
それは私の夢ではなかったから。
私は物語の中のヒーローに
恋する事が出来れば十分だった。

最も嫌いな人付き合いを
無理に築く事はしたくなかった。
人と関われば必ず傷付く。

私自身もまた物語の中で
生きられれば十分だった。
でも、夢の中で生き続けるには
現実を受け入れなければならない。

それなら、高校生と関わるより
大人と関わる方がずっと楽だ。

夢があると言えばお母さんは
必ずその夢を応援してくれる確信があった。