しばらく1人で勉強していると
降谷 恭斗が私の部屋へとやってくる。

絆「話は終わったのか。」

恭斗「まあな。いい母親だな。」

絆「当たり前だ。私の母親だからな。」

降谷 恭斗は鞄から勉強道具を
取り出すと私の前に座り
問題を解き始めた。

絆「何を話した?」

恭斗「お前と付き合う事になった
キッカケとか...色々。」

私とこの男が付き合う事になった
キッカケは私が降谷 恭斗と
一緒にいたいと言ったからだ。

そこだけを切り取れば
私がこの男を好きになったように聞こえる。
それはかなりの語弊がある。

絆「私がお前の事など
好きではないときちんと伝えたのか?」

恭斗「伝えた。安心しろよ。
勘違いはさせてないから。」

絆「そうか。」

その後、私たちは何を話す訳でもなく
黙々と勉強を続けた。

自分で言うだけの事はある。
降谷 恭斗は本当に頭が良かった。