教師な彼と引っ込み思案な私


「ちょっとぉー聖太くん天然女タラシはやめてあげなよぉ〜」

「南ちゃん気にしなくていーよ。コイツいっつもこんなだから」


中野くんを好きであろう女子達がこっちに鋭い視線を投げかけてくる。

彼女達こそが、さっき言った私を嫌いな一部の女子。

さっきの言葉もどこか棘があり心なしか「あんたみたいな子を聖太くんが好きになる訳無いから勘違いしないで。彼は誰にでもあんな事言うんだから」
と言ってるように聞こえた。


まあ、実際彼女らはそう思っているのだろう。

彼は女タラシではないが誰にでもあんな事を言うので文字通り、天然女タラシ。

そんな事私だって知ってる。勘違いなんてしていない。

心の中では反論できても気の弱い私にそれを口に出して言う事は出来ない。


そんな自分が嫌。だけどそれ以上に変わりたいと思うだけで変わろうと努力しない自分が大嫌いだ。


そう思ったらこちらに向いている全ての視線が私を責めているようでそれから逃げるようにして1度ペコりと頭を下げてから弁当を持ち教室を出た。