教師な彼と引っ込み思案な私


とどもりながらも返事をして窓際の1番後ろ、いわゆる特等席と言われる自分の席まで歩いていく。

結構この席は気に入っていて開けられた窓から入るこの季節特有の暖かい風を感じながら読書をするのが好き。

鞄の中から本を取り出しいつもの様に本の世界に入っていった。



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今は4時間目の国語の時間。


「では南さん、この古文を暗記して読んでください」

運悪く当たってしまいゆっくりと口を開けるが言葉が出てこない。



覚えていない訳ではないが緊張して声が出ない。