教師な彼と引っ込み思案な私



階段を駆け上がり屋上に繋がる扉のドアノブをガチャリと左にひと回し。

こうするとギギギと音を出して開く。

ふわりと吹いた風に煽られたスカートを押さえる。


「友芽ちゃん来た来た!こっちだよー」

フェンスの前でこちらに手を振っているのは私が唯一親友と呼べる夏恋ちゃん。

彼女とは1年生の時のクラスが一緒で仲良くなった。


今年はクラスが別れてしまったけど私が人といる事が苦手な事をみかねて出会えば声をかけてくれる。

世間一般に見ても充分可愛い容姿をしている夏恋ちゃんにはもちろん彼氏がいるがこうして一緒に昼食に誘ってくれる事も多々ある。