携帯を持つ純の手が震えていました。携帯の震えのせいではありません。
僕はそっと、その手に触れました。弱々しくて小さな手で、携帯を持つのもやっとのように見えたから、支えようと思ったのです。
それはやっと涼しくなった九月の空気にそぐわない、冷たい熱を持った手でした。
「わたしね、先生のこと利用してたんだ」
いつものようににっこりと笑った純の目から、涙が一粒。また一粒とこぼれ始めました。
「先生、わたしのことばかり考えて辛いでしょう?
こんな奴に振り回されて、後悔してばっかりで嫌になるでしょう?
でも、わたし、こうやって誰かに沢山、わたしのことを考えてもらいたかった。
僕はそっと、その手に触れました。弱々しくて小さな手で、携帯を持つのもやっとのように見えたから、支えようと思ったのです。
それはやっと涼しくなった九月の空気にそぐわない、冷たい熱を持った手でした。
「わたしね、先生のこと利用してたんだ」
いつものようににっこりと笑った純の目から、涙が一粒。また一粒とこぼれ始めました。
「先生、わたしのことばかり考えて辛いでしょう?
こんな奴に振り回されて、後悔してばっかりで嫌になるでしょう?
でも、わたし、こうやって誰かに沢山、わたしのことを考えてもらいたかった。



