「先生からしたら夏祭りの時のこと、結構印象に残ってるよね。でもね、あの時が今までで一番酷かったかって言われたら、そうじゃないのよ」
「え......?」
純の目が潤んでいました。
僕はいつも逃げて遠回りをしてしまう。そのくせ過程を振り返らない。
そしてそれが最悪の結果へとつながるのだと気づくのは、もう結果が出てからなのです。
この時もそうでした。自分からではなく、純に教えられてようやく、自分が歩いていた道を振り返るのです。
「もう、手遅れなの。
最初に先生に聞いたよね、【好きな人と別れる方法】はないか、って。
あれ、実は最初からもう答えは分かってたんだ。
わたしはミナト先輩とは別れられない」



