「ごめんね、先生。死んじゃってごめんね。でもさ、わたし、先生のために死んだこと、後悔してないよ」
「うん」
「好きだよ、わたしまだ、先生のこと大好き」
「うん」
「誰も悪くなんて、なかったんだよ」
「うん......」
手で顔を覆った僕を、純が優しく抱きしめます。
失敗ばかりの人生だった。
辛いことばかりの人生だった。
けれど今では、それでも良かったのだと思う。
ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか分からなくても。死んでから結ばれるようなロマンチックな終わり方でも、良かったのだと思う。
純、好きだよ。好きだった。