苦しかった。私のせいだと思った。
全部私が悪いんだって思った。何も出来ない自分が嫌いになった。

どうして私なんかを助けたんだろう。
どうして私なんかが助かったんだろう。


私は私を大切にしてくれる人こそ無事でいてほしいのに。そればかり思った。本当に神様は意地悪だと思った。





私が病院を退院して少し日が過ぎるまでは。


夜にさゆりさんの連絡を受けた。その日は学校があって、帰りにさゆりさんは病院に寄ったのだと言った。

意識を取り戻したらしい。長い間眠りについていた彼が、ようやく目を覚ましたらしかった。


私は嬉しかった。もう大丈夫だと安心した。