あかいろのしずく


赤色の雫のある場所へ、って、そういうことだったんだ。
日の光を受けて鮮やかな赤を反射するペンダント。私は恐る恐る四つ折りの紙に手を伸ばし、それを手に取り開いた。

びっしりと小さな文字で書かれている。
なんだ、これ。手紙だ。どうして、こんなところに?

最初は「西平先生へ」という宛名で始まっていた。
誰もいない廊下で一人、純の書いた手紙を読む。






――――




西平先生へ


まず、私はこの後死にます。

それから先生が、私の友達のメモを受け取りこの手紙を見つけます。

どう? 私のたくらみは成功したかな?