二年生の教室の並ぶ廊下に来て、私は自分のクラスではなく、隣のクラスの前で足を止めた。
個人情報を知っているとはいえ、出席番号までは知らない。けど、秡川純、苗字がハ行だから、大体の予想はつく。一クラス四十人だから後半。三十番ぐらいか。
番号を見て私は、一つのロッカーに目をつける。
この学校では、教材などを置いておくロッカーが一人一つついてくる。けど、鍵はあるもののすぐに解除できてしまうため、防犯対策にはならない。
そこで与えられているのが、ロッカーにつけるダイアル式の南京錠だ。
まあ、最初は南京錠を使うのも楽しいというかなんというか。一年生の頃は別に気にしていなかったけど、二年生になって変わるのである。



