息切れが酷かった。床が熱せられて温かかった。吐いてもまだ吐き気がしていた。俺はそのうち辛くなってきて、床に横になった。仰向けで崩れかけた天井を見つめ、その隙間の夜の闇を捜す。
そうだ、でも、よく考えたら俺は、よくやったのだ。
ミナトとの約束も守った。
一人で西平をここで食い止めたし、ここから出るあと一歩のところまで来た。
出口だってそこにある。出られはしないけれど。
見つけた小さな空には、星がいくつも浮かんでいた。
俺が死ぬには相応しい夜だ。誰にも邪魔されることがなく静かで、寒くなくて、温かい夜の日だ。そう思い俺は目を閉じる。
息がだんだん落ち着いてきた。
耳をすませば、下の部屋から火の粉が弾けるようなパチパチという音が聞こえてくる。



