あかいろのしずく


廊下に出てみたが、驚くことにさっきの部屋と同じ状態だった。三十分もあればこんなものか? 火の回りが異常に速い気がする。

そこで俺は玄関を見て、ハッとした。南京錠のついている鎖が、ドアに絡みついたまま取れていないのである。ということは、あの時西平は適当に暗証番号を入れたのかもしれない。

だから暗証番号が分からなくて、二階に......?


俺は手すりにつかまりながら階段を上る。二階についてそのまま倒れ込んで、またそこで同じような光景を見た。ここもだ。建物全体が燃えている。

まだ一階より激しい炎は上がっていないが、火で埋め尽くされていることには変わりない。


倒れて少し転がったおかげで足についていた火が消えた俺は、あの屋根裏部屋の出入り口のある左の奥の部屋へ足を進めていく。