あかいろのしずく

信じ、られなかった。
信じられなかった。

信じられない。


なんでそこって分かったんだ?
どこでどうバレてたんだよ。


手足が動かないせいで抵抗もできない。
嘘だろ。

頭の中が真っ白になっていく。

俺の首に火照った手が触れて、鍵が外れるような音が耳元で鳴る。胸元から床に零れ落ちた丸い銀の塊を握る手。

低下した思考判断力。動かすことのできない体。それでも心が叫んでいた。ちゃんと心だけは、生きていた。





行くなよ、待てよ。

おい、待て。


行くな、行ったら殺してやる。

行ったら呪ってやる。