「この薬品にはまだ特徴がありますよ。例えば今の状態で日の光に当たれば爆発するかもしれないし、火を消化しようと水をかければ余計に火が広がるんです。僕が選んだのもそれが理由ですね」
そんなチートみたいな物があるのかよ。
甘く見ていた。まさかそこまでこいつが考えていたとは。
意識がだんだん遠くなっていく。視界がだんだん、狭くなっていく。
煙のせいなのか症状のせいなのか、見ているものすべてが白く霞んでいた。
「それと、僕はまだ死ぬつもりはありませんよ」
「な、ん......」
「え? なんでかって?」
そして西平は、次に衝撃的なことを口にする。
「君が隠したメモリーカードです。隠すぐらいなら大事なものが入ってるんですよね、だから貰っていきます」



