本人に自覚があるのかは分からないが、結構女子にモテた。
この前は他クラスの女子から呼び出されてたっけな。




けど、高口は性格もいいから、男子側の恨みをかうことはそんなになかった。


顔だけじゃいけないんだよね、と、この前クラスの女子が言っていたのを思い出す。確かに顔のパーツが整ってるだけが重要じゃないと思う。人を外見で判断することになるし。



けど、遠回しに言っているけどそれって、高口みたいな奴と付き合いたいということなんだろうな。




「いっそのこと来るもの拒まず去るもの追わずになろう」



俺はにやりと笑ってアドバイスする。
高口は首を振って頬杖をついた。



「やだよ! それは最低じゃん」




高口は今まで、女子から告白されても断っていた。
なんでも、自分が好きにならないと意味がないとかなんとか。