高校生活の中で、三年間、ずっと同じクラスだった奴が一人いた。


最初こそ仲良くなかったが、少し話したらなんだかんだ縁があるという話になって、それから高口(こうぐち)とは仲良くなった。



他にも友達はいたけれど、二年生になってから高口とはよく話した。
相性ってもんがあるんだと思う。他のクラスメイトより話していて楽だった。




高校二年生。ある夏休みの前の日、俺と高口は放課後教室に残ってこんな話をしていた。



「彼女作ろう」

「え」



それを言い出した時は驚いたが、よくよく考えれば男子高校生はそういうものなんだろうな、と、俺は紙パックのジュースを飲みながら考えていた。



はっきり言うと、高口はいわゆるイケメンで、女子にモテた。