まだ二日目だけれど、今までこれといって藤谷には何もされていない。西平のように脅すようなことも、何も、だ。
診察室の奥にスタッフルームはあった。
俺はなるべく音を立てないよう、静かに近づいてドアを開けた。
藤谷はソファーに眠っていて、その隣にある小さなテーブルに、携帯がおいてあった。もう少し進めば手が届くところにあった。
俺は足を進めた。が、その時だった。
チリン、チリン。
何かが足に当たり、それは涼し気な音を立てた。慌てて視線を下ろせば、タコ糸に親指くらいの大きさの鈴が四つついたものが、ドアの淵にかけられていた。気づかなかった。
それを見て血の気が引く。頭が真っ白になった。
しまった、と思った時には遅かった。
体を起こした藤谷と、間も置かずに目が合った。
「吾川くん?」
診察室の奥にスタッフルームはあった。
俺はなるべく音を立てないよう、静かに近づいてドアを開けた。
藤谷はソファーに眠っていて、その隣にある小さなテーブルに、携帯がおいてあった。もう少し進めば手が届くところにあった。
俺は足を進めた。が、その時だった。
チリン、チリン。
何かが足に当たり、それは涼し気な音を立てた。慌てて視線を下ろせば、タコ糸に親指くらいの大きさの鈴が四つついたものが、ドアの淵にかけられていた。気づかなかった。
それを見て血の気が引く。頭が真っ白になった。
しまった、と思った時には遅かった。
体を起こした藤谷と、間も置かずに目が合った。
「吾川くん?」



