*** 切れてしまった糸はもう元には戻らない。 もちろん自分が危機に陥ったときもそうだ。相手に情が移れば自分の正しさが信じられなくなる。気を許せば仲間に依存し甘え、そのまま堕落していくだろう。 この世にはたとえ一度だけでも許されないことがある。 たとえば大事な時に限って、立ち上がることも叫ぶことも、涙を流すことも掴みかかることも、まともに息をすることも、何ひとつできなくなるだとか。 たとえばそれは、主導者の失敗だったりもする。 そうなった時、ひとは何を思うのだろう。