あかいろのしずく




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切れてしまった糸はもう元には戻らない。


もちろん自分が危機に陥ったときもそうだ。相手に情が移れば自分の正しさが信じられなくなる。気を許せば仲間に依存し甘え、そのまま堕落していくだろう。




この世にはたとえ一度だけでも許されないことがある。


たとえば大事な時に限って、立ち上がることも叫ぶことも、涙を流すことも掴みかかることも、まともに息をすることも、何ひとつできなくなるだとか。

たとえばそれは、主導者の失敗だったりもする。






そうなった時、ひとは何を思うのだろう。