僕の仕事は、ひとの心に寄り添うことです。



困ってないかな。辛くないかな。

ほら、心が悲鳴を上げているひとがいる。
傷ついて涙が止まらない人もいる。


僕はいつも僕なりに、そんな背中に手を添えて、精一杯助けようとしました。










晴天の日が続いて、その日もまた雲一つない青空が広がっていました。



相談してくる生徒がほとんどいないので、その年もまた学校に行って帰るだけなのだと思っていました。四月はいつもそうなのです。



けれど、僕が家にいた時でした。学校から電話がかかってきました。

ある生徒がカウンセリングを受けたいそうだと言われたのです。