あかいろのしずく


「やっぱり慣れないね」



私が笑うと、ショウトは「そうですね」と視線を落とした。

アズマの隣で、サキがすやすやと寝息を立てて眠っていた。サユリさんもいる。周りを見ても、私以外にうなされている人はいないようだった。


よかった、と安堵の息を落とす私。少しの間の後、ショウトがまた尋ねてきた。




「怖いですか?」




クローゼットにいた時のアズマと、同じ聞き方だった。
でも、ちゃんと、ショウトは何が怖いのかをはっきりさせてくれて。




「やっぱり、あの時のことを思い出すのって怖いですか? オレ、ここにいるみんなみたいに怖い思いはしてないんですよね」

「え?」


どういうこと、と聞く前に、ショウトが言った。