あかいろのしずく

なんて、ユズキに言ったらシバかれそうだから言わないけど。


「分かった......」



頷いて、私は下駄箱まで来た道を戻ることにした。




廊下を歩いていると、何人か他の生徒とすれ違った。自分の教室の横に並んでいる教室を見ても、やはり誰もいない。


それもそのはず。五時には教室から出なければいけないのだ。
腕時計で時間を確認すると、五時十分前。



――――

放課後五時に2-3の教室で待っていてください

――――



約束の時間まで、あと十分。

にしても。



「字、綺麗だなあ」



ルーズリーフを見つめながらポツリとひとり呟く。
まるで女子が書いた字みたい。丁寧でどこか丸い字。

本当に、本当の、告白なんだろうか。