あかいろのしずく

冷えたフローリングの床に、足の裏の熱が奪われていく。時計の秒針の音も聞こえない、寒くて寂しい、ふたりぼっちの廊下。


先生はこれからもここにいるの?
私達を逃がさないために、ずっと一人でい続けるの?




この時、先生が自分でも理由が分からないのだと言ってくれれば、どれだけ良かっただろう。

本当はこんなことはしたくないと。だから自分をどうか止めてほしいと。小さい声でもいい。そう言ってくれたら、どれだけ良かっただろう。




許し合って終わりにする。
そんな優しいハッピーエンドが、ないわけじゃない。


ただ、それを選ぶのは私ではなく、先生で。





「僕のためでしょうね」




さっき言っていたね。先生、私ももう分かっているでしょうって。



それはたとえ先生の選択が間違っていたとしても、
私では変えられないということなんですか?