あかいろのしずく


視界に明るい光が差し込む。クローゼットの扉が開いた。
数メートル先に先生が立っていた。二人の姿もクローゼットの中から確認できた。


三人は驚いたようにこちらを向いていた。
そう、クローゼットを開けたのは。




「素直なのはいいことですよ、アズマくん」




アズマだ。




先生が嬉しそうに笑っている。サユリさんとショウトは悲しそうな、悔しそうな顔をしていた。それもそうだ。


二人が最後の希望を持ち、私達を見つけまいとしていたのなら、この行動はそれを裏切るのと同じことで。

私が何が起こったのか分からないでいるうちに、アズマがクローゼットから出て、私の方に振り返った。






「そんなので逃げられるかよ」





吐き捨てるように言った言葉が、胸に刺さった。