あかいろのしずく

ガチャガチャとタンスを開ける音や棚を開ける音。床を踏む足音に先生の「ちゃんと探してくださいね」と言う声。



聞いているだけで息が震えた。


この闇が開けた瞬間、先生が目の前にいるのだと思うとゾッとした。
本当に何も出来ないんだろうか。せめてどこかもう少し、見つかりにくい場所に移動するべきだった。


後悔しても遅いことぐらい分かっているのに、現実に目を向ければ溢れんばかりに色々な思いが浮かんでくる。




訳もなく、次に探されるのは私達の部屋だという予感がしていた。
そしてその予感は確信へと変わる。






「次はこの部屋ですね」





私達の部屋のドアの前で、先生がそう言ったのが聞こえた。