「......せい......あ、あ、あ......」
声が小さくて何を言っているのかは分からないが、床の一点を見つめ口だけを動かし続けるその様子はとても不気味で、精神に異常をきたしているのは明らかだった。
さっきから妙に声が絶えず聞こえてくると思ったら、あの子だったんだ。
大丈夫......なのかな。
ぼんやりとそんなことを考えていたら、サユリさんが何かを思い付いたように「そうだ」と言った。
それから私に、こんなことを聞いてきた。
「ナナカちゃんは知ってる? あの女の子のこと、なにか......」
「女の子?」
それって隅っこにいる女の子?



