その時私は、嬉しいとか感謝の気持ちとか、そんなものどうでも良くって。先生が何を考えているのかがただ、知りたかった。


彼が私の家から去って行ってしばらくの間、私は玄関に立ち尽くしていた。



自分の部屋に戻ると、携帯に着信が来ていることに気づく。そこでさっきの先生とのやりとりを思い出して、私はすぐに携帯を手に取った。



「歌!」



聞かなきゃ!


机の引き出しからイヤホン出して端末に差すと、ベッドの上に寝転がる。耳につけてメールを開くと、それは確かに先生から送られてきたもので。


メールには一つ、ファイルが添付してあった。