「理実。亮介先輩は理実のこと……いやなんでもない。亮介先輩は、理実のことただ知りたかっただけだよ」 琴美は言葉に詰まりながらも、私に言う。 言おうとしていたことが何かを知りたいけど、 大体分かる。 「そっか。考えすぎだよね。ありがと」 私は琴美にそう言って、電話を切った。 琴美が言いたいことは薄々感じてる。 だけど、今はダメなんだ。 好きだと思う相手が出来たから。 金井さんとの待ち合わせ時間、18時。