「まだ進路決めてないのか?」
「……はい」
華恋は進路指導の先生に呼び出され、進路指導室で話していた。
今は昼休み。いつもなら友達とファッション誌を囲んで楽しくお喋りしている時間だ。
「自分が何をしたいかがわかりません」
素直に華恋は言う。進路指導の先生は、少し考えた後、「ゴールデンウィークが明けるまでには決めておけよ」と言った。
ゴールデンウィークが明けても決まらなさそう、と華恋は言いたくなるのを堪える。
その時、進路指導室の扉が開き、「本田はいるか?」と慌てた様子の先生がやって来た。
「はい。何ですか?」
突然のことに、華恋と進路指導の先生は不思議そうな顔で答える。
「実は、中庭に……」
先生の言葉に、華恋はすぐに立ち上がって中庭に向かう。だいたい何が起きているのか予想はできていた。
中庭に行くと、女子生徒がきゃあきゃあ言いながら中庭に集まっている。まるで人気アイドルのコンサート並みの賑やかさだ。
「創!何してるの!?」


