乙女の恋はいつも甘〜いアイツに振り回される

華恋はそう言いながら、花束を受け取る。チューリップのきれいな花束だ。

「わあ〜!きれいなチューリップだね!花瓶に挿しておくね!」

そう言って笑う華恋に、「ほんとに怒ってない?」と創は訊ねる。

「怒ってないよ?」

「そっか…」

創は納得したように微笑む。しかし、華恋はその表情が気になった。いつもの創ではない気がしたのだ。

「創、どうしたの?何かあった?」

「えっ、何もないよ」

創はそう笑って華恋とお喋りを始める。しかし、何かあるたびに華恋に「怒ってない?」と訊ねる。華恋は最初の方は「怒ってないよ」と返すが、だんだんイライラしてきた。

「創!いちいち聞かないでよ!私、怒ってないよ!!」

創はびくりと肩を震わせる。そして、「今、怒ってるじゃん」と呟いた。

「それは創がいちいち「怒ってない?」って聞くからでしょ!!私は怒ってないんだってば!!」

「だ、だって…僕はすごく心配で……」

創はおどおどした目を向ける。華恋の苛立ちはさらに増えた。

「心配って何がよ!!」

華恋の怒鳴り声と、創の声が響く。