「先生は紺碧色です」
「ん?」
「私の先生のイメージ。」
藤田は画材の中から一本の絵の具を出す。

俺の手に渡されたのは紺碧色の絵の具。

「空とか海とか…きれいな濃い青。」
「なんで?」
「はじめは怖いし話しにくいから黒色ってイメージでした。いつもだるそうだったし。でも本当は優しくて心に熱い想いをもっている人。」
「けなしてんのか?」
「違いますよ!私は空や海みたいに大きな先生の存在に安心できるんです。」
照れる。
「じゃあ、藤田は…。」