きらきら光る

「ばあちゃん、元気か？」
俺の言葉に藤田は一瞬ピクリと体に力をいれた。

「なんか…私のことを見ても、話しても、手を握り返してもくれませんでした。急激に進行していて…もうほとんどその状態らしいんです。毎日。」
藤田は雑草を抜きながらこっちを見ずに一息に話す。

「私がちゃんとおばあちゃんを守れなかったから…。おばあちゃんにまた笑ってほしいなぁ。私のこと、誰だかわからなくていいから、同じ名字ねってまた…。」
藤田が泣いているかと思って目を向けるとそれでも藤田は笑っていた。この世でこんなにせつない笑顔は見たことがない。

「こんなこと言う資格もないか。」
藤田はひたすら自分をせめている。そんな彼女になんと声をかけたらいいか…。