きらきら光る

「おい。」
私は急に呼ばれて振り返った。
そこには腕組みしながら体育館の壁に寄りかかる松浦先生がいた。
「お前、何回吸入した?」
「してないよ。元気だし。」
「医者をなめんなっていつも言ってんだろ。」
「いいの。私は元気!楽しいよ、先生。じゃあね。」
私は松浦先生の前から急いで立ち去った。

「いい身分ね。心配してもらって同情を誘ってちやほやされたいの?」
優子に話しかけられて私は優子に笑いかけた。
「ちやほやかぁ~。それとは違うかな。」
「じゃあなによ。」
「高倉さんは桃色だね。」
「は?」
「蒼介が好きなんでしょ?」
「違うわよ。そんな訳ないでしょ。」
分かりやすくほほが赤くなる優子がかわいらしくて思わず笑う私に優子は怒りはじめた。