病院へ着くと松浦先生は私をおぶってくれた。

裸足で走り回って私の足の裏にはとげやらなにかの破片が刺さっていたらしい。

「蓮?」
先生は急患の受付で白衣姿の人に呼ばれ振り向いた。
おんぶされたままの私と先生を交互に見るその人は眉間にシワを寄せた。
「生徒だよ」
という先生の言葉に更に眉間にシワを寄せる。
「違うただの生徒だよ。あー早く車イス持ってこい!」
その言葉に白衣姿の人はすぐに車イスを持ってきてくれた。

「50分前に喘息の発作。まずは酸素飽和度はかって。足の裏は裂傷がある。洗浄してみないとわからないけど異物が刺さってるかもしれない。」
医者の顔になる先生に「さすがだな。」と白衣姿の人は笑った。
「うるさい。はやくしろ。」
と先生は白衣姿の人の肩を叩いた。
「任せろ。」