きらきら光る

呼び止めたいのに、もう声がでない。
酸素がうまく回っていない頭がくらくらする。

助けて…。

心で叫ぶと松浦先生が振り返った。

なぜかその瞬間大きな安心を感じて私は膝から崩れた。

私のただならない様子に松浦先生が駆け寄ってくるのが見えた。

「藤田!?」
先生は私を支えてかなり驚いた顔をしている。

「たす…けて……。」
「吸入器は?」
私は首を振る。
「まじか。担ぐぞ。」
先生は私を抱き上げて自分の車に乗せた。