きらきら光る

藤田が少し落ち着いてから高倉のいるICUの前に車イスをとめた。

「そばへは行けないんだ。」そう伝え硝子戸越しに高倉の見える位置に車イスを止めた。

藤田はゆっくりと立ち上がり硝子戸に包帯が巻かれた手で触れる。

不安定に立つ藤田の肩を抱きながらさする。

藤田は硝子越しに高倉の姿を包帯を巻いた手で撫でるように動かす。


再び泣き出した彼女はなにも言わず高倉を見ていた。