待合室のベンチに座りながら自分の両手を見る。
こんなにも震えていたのかと驚いた。
今はもう藤田の血はついていないのに、自分の両手が藤田の血で紅に染まっていた映像が目に焼き付いて離れない。
藤田の愛したひと。
紅色の大切なひと。
どうか藤田をつれていかないでくれ。
彼女を生きさせて欲しい。
彼女をつれていかないでくれ。
頼む。
頼む。
こんなにも震えていたのかと驚いた。
今はもう藤田の血はついていないのに、自分の両手が藤田の血で紅に染まっていた映像が目に焼き付いて離れない。
藤田の愛したひと。
紅色の大切なひと。
どうか藤田をつれていかないでくれ。
彼女を生きさせて欲しい。
彼女をつれていかないでくれ。
頼む。
頼む。



