「やっぱり先生でしたか」
「……え?」
突然声が聞こえ、思わず振り返る。
そこには、バスの運転手さんの姿があった。
「すいません、見るつもりはなかったのですが……つい見えてしまいました。
あの隣に座ってた男の人って生徒ですよね?
先生と生徒の恋ですか、いいですね。両想いなんて」
そう言われ、理解した。
バスの運転席からは私たちが見えていたのだと。
途端に恥ずかしくなる。
見られていただなんて、恥ずかしくてたまらない。
でも両想いなんかじゃない。
一方的なもので、私は振り回されてるだけ。
そう、振り回されてるだけだから───



