お願い、好きって言わないで。







急いで待ち合わせ場所に行くと、すでに彼は待っていた。


「ごめん智也、お待たせ!」


私の声に、彼……智也は振り向いた。


「…ったく、綾のことだから急いで来るだろうと思った。別に仕事で遅れるんならゆっくり来たらいいのに」


約五年の月日が経ち、さらに大人びた彼はそう言うって、優しく微笑む。

その笑顔に胸がきゅっと締め付けられた。


現在智也は無事、教師という仕事に就けた。
私たちが勤務する高校は違うのだけれど───


実は智也が卒業後、少ししてプロポーズされたのだ。
もちろん私は頷いて。


そして今日は、ウェンディングドレスを選びに行く日なのだ。