お願い、好きって言わないで。




さっきまでの暗い表情はどこへやら、帰るときには笑顔で溢れていた。


本当に今時の高校生って、先生たちの結婚話とかそういうのが好きなんだな。


なんて思いながら職員室に戻り、残っている仕事を再開する。


時計を見ると、勤務終了の五時まであと少し。


早く五時になれと心の中で思いながら、パソコンに向かっていると───


「黒崎先生、もう五時過ぎてますが大丈夫ですか?今日って大事な日じゃ…」


隣の席である先生にそう言われ、はっとする。

時計を見ると五時を過ぎていたのだ。
仕事に集中していたため、時間を忘れていたようで。


「す、すいません、失礼します…!」
「はーい。お幸せにね」


みんなからそう言われ、頬が緩みそうになるのを必死で我慢する。