私たちは自然と離れ、互いに見つめ合う。
笑い合って、それからどちらからともなくキスをした。
またゆっくり離れ、今度は額を重ね合わせる。
「今、すごい幸せ…」
ぽろっと口からこぼれた本音。
本当にたまらなく幸せだ。
「俺も…だけど、ここでそんな可愛いこと言われると止まんなくなるから、ダメだ」
少し色っぽく笑う智也だってかっこいいから、私だって色々やばいと思う。
そんな幸せな空気が流れていると───
「うわー!まじかー!」
「智也、嘘つきって言ってごめんな!」
「まさか黒崎先生だとは思わなかった…」
二人のだけの空間を引き裂くようにして、誰かの声が聞こえてきた。
見ると、そこには二組の卒業生たちが。
「え……!?なんであなたたちがいるの!?」
「お前らタイミング悪すぎ。邪魔しろとは言ってねぇだろ」
不機嫌そうに言う智也に対し、みんなはノリノリ状態。



