*
それから時間が経ち、陽が沈む頃にはもう生徒たちは帰っていた。
これから生徒たちは卒業生になるのだ。
今日は卒業式以外、特に残っている仕事もなかったので、私たち教師も早めに帰ることにした。
その中で私が一番最初に帰らせてもらう。
正直、智也と少しでも早く会いたかった。
家に帰って智也と会った時にはもう、禁断の恋というものがなくなっているからだ。
だから、早く会いたい。
校舎を出て、門へ向かっている時。
門前で生徒が一人、立っていた。
その人物の顔を見て、私は驚き急いで門へと向かう。
「あ、やっと来た」
「なんで…?なんでいるの?」
「綾ちゃん待ってた」
そこには確かに、智也がいたのだ。



