お願い、好きって言わないで。




最初は抵抗するが、すぐ私の両手首が彼の片手で掴まれ、固定される。


「……んっ」


息が苦しくなると、唇を離す智也。


「……あんた何し…んんっ」


きつく並んでやろうかと思えば、また角度を変えてキスをされてしまう。

その繰り返しで、徐々に体の力が抜けていく。
あっという間に限界がやってきた。


智也、あんた本当に高校生かと思うくらいキスがうまくて、頭がまわらなくなり───


ついには足に力が入らなくなる。
そんな私の様子を見た智也が、腰に手を回して抱きとめてきた。

その時ようやくキスから解放され、見つめ合う形になるけれど、智也の息はほとんど乱れていない。