智也の言葉にクエスチョンマークを浮かべながら、家の中へと入る彼の後に続く。
すると玄関に入るなり、こちらに振り返る智也。
かと思えば、突然唇を重ねられた。
触れるだけのキスだったけれど、それだけで顔が熱くなる。
「ふ、不意打ちはずるいから……!」
「これぐらいで照れてんの?綾ちゃん、やっぱり照れ屋だよな」
意地悪そうに笑いながら、智也は先にリビングへと入っていった。
あいつは、本当に何者なんだ。
いつも私ばっか惑わされて、乱されて。
「おぉ!智也くん!
合格おめでとう!」
「智也くん、おめでとうね!
…って、あれ?智也くん、綾知らない?」
「ありがとうございます。
お手洗いに行くって言ってました」
「あら、そうなの?
じゃあ綾が来るまで待っときましょうか」
さらっと嘘をつく智也。
でもまあ、好都合なのだけれど。
顔を手で仰ぎ、落ち着いたところで私はリビングへと向かった。



