お願い、好きって言わないで。




簡単に腕の中に収まってしまう私の体。


「綾ちゃん、小さい。
背縮んだ?」

「それはあんたが伸びたからでしょ?
早く離しなさいよ」


完全に抱きしめられているため、逃げることは不可能。


「ねぇ本当に何がしたいの?
ノリとかいらないからこれ以上私を困らせ…」


そう言いかけた時。

一度距離を取ったかと思うと、今度は頭の後ろに手を置かれ、強引に唇を塞がれる。


逃げられないように頭を固定してきたのだ。
それに今回のキスは、この前とは違ってきつく深いもので。