「ああ、黒崎先生とはとは小さい頃からの知り合い。
幼なじみってやつ」
俺が答えると若槻は目を見開いて驚いた。
「幼な、じみ……そっか、だからお互い親しそうだったんだね」
そして若槻は、少し泣きそうな顔をして俺を見る。
「そうとは知らなくて私、黒崎先生にひどいことしちゃった。
生徒に手を出す最低な人だと思ってた……ごめんなさい、智也くん」
ひどいこと?
でも綾ちゃん、そんなこと一言も言ってなかった。
若槻の名前も出ていなかった。
だから俺は聞き返す。
「ひどいことって?」
そしたら若槻はゆっくりと話し始めた。