さらに涼太は平気で私に触れようとしてくる。


けれど私は体が動かず、ぎゅっと目を瞑ることしかできなかった。



「あんた、急に何?」


その時、智也が私の涼太の間に入ってくれた。


「は?お前こそ誰だよ…ってもしかして、綾の彼氏?

うわー、すっげぇイケメンだなぁ。
で、どうなの?お前も綾騙してる感じ?」


軽い感じで智也に話しかける。
ああ、やっぱり涼太は涼太のままだった。

胸が締め付けられ、息が苦しくなる。
彼は何も変わっていない。


智也はそんな人じゃない。
涼太なんかとは違うというのに。