お願い、好きって言わないで。




そして女子生徒たちは、きゃーっ、かっこいい!なんて口々に話していた。


「あははっ、ナイスノリだな智也!」


どうやら男子生徒たちはまた笑い出して本気にしてなかったけれど、智也の目は笑っていない。

口角だけをあげているのみ。



「中谷くんも冗談はやめなさい。
私は生徒に手を出すなんてことしないし、年下には興味ないの」


とりあえずきっぱりと断る。


「残念だなー、きついこと言いますね?先生」


小さく笑う智也は、どこか余裕そうに見えて腹が立つ。
こいつ、絶対わざと困らせようとしてるな。


そう思いつつも、なんだかんだ今日は無事終了し、次の日は休日で喜ぶ私であった。